寒々しい冬も終わって桜が咲こうかという季節だが、桜の季節というのは寂しい季節だ。 桜のように人生もはかなく散っていくものだ、と学校の授業で平家の誰それがうたっていたと思い出す。

街に出るために家から桜並木の下を歩きながら駅に向かいながらこれからの時期「自分はあと何回この景色を眺めることが出来るのか?」と心に思いながら歩く。 

年末年始も似たような思いに駆られるのだが、季節の変わり目でこう感じるのは桜の季節だけだ。 新年は思いも新たに一年をまた頑張ろうだが、桜の季節は虚しさが先に来る。 昔のような絶望感は感じないが、自分の宗教観への強い引力が働く時期でもある。

「がんばろーえいえいおー」ではない、死を超えた向こうには新たな世界があり再び戻ってくるという自分の宗教への信念を強くする時期だ。 合掌 ー人ー